役員変更登記を放置するとどうなる?過料・みなし解散の仕組みと対処法
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会社登記における役員変更登記を怠った場合の「過料」、「みなし解散制度」の仕組みと対処法について、条文の趣旨と実務上の扱われ方をあわせて詳しく解説します。
1. 役員変更登記の義務と手続きの流れ
■役員変更登記義務の根拠
会社法では、株式会社などの登記事項(本店所在地、目的、資本金、役員等)に変更があった場合、変更発生日から原則2週間以内に管轄の法務局へ登記申請を行う義務があります。これは登記事項を公示し、取引の安全と信用確保を図るためです。
・対象事項:役員の就任・解任・重任・代表者変更など
・申請先:会社の本店所在地を管轄する法務局
・期限:変更があった日から原則 2週間以内
・期限後申請:遅れても申請自体は受理されますが、義務違反として扱われます。
■具体的な手続きの流れ(典型例)
①社内手続きの実行
株主総会または取締役会での決議(役員の選任・解任・重任)
就任承諾書・辞任届等の取得
②必要書類の準備
・登記申請書(変更登記用)
・議事録
・就任承諾書・印鑑証明書(代表者変更等)
・登録免許税の収入印紙(通常役員変更は1万円)
③法務局への申請
・申請後、通常1〜2週間程度で登記が反映されます。
会社法では、株式会社などの登記事項(本店所在地、目的、資本金、役員等)に変更があった場合、変更発生日から原則2週間以内に管轄の法務局へ登記申請を行う義務があります。これは登記事項を公示し、取引の安全と信用確保を図るためです。
・対象事項:役員の就任・解任・重任・代表者変更など
・申請先:会社の本店所在地を管轄する法務局
・期限:変更があった日から原則 2週間以内
・期限後申請:遅れても申請自体は受理されますが、義務違反として扱われます。
■具体的な手続きの流れ(典型例)
①社内手続きの実行
株主総会または取締役会での決議(役員の選任・解任・重任)
就任承諾書・辞任届等の取得
②必要書類の準備
・登記申請書(変更登記用)
・議事録
・就任承諾書・印鑑証明書(代表者変更等)
・登録免許税の収入印紙(通常役員変更は1万円)
③法務局への申請
- ・管轄の法務局へ申請
- ・管轄の法務局へ申請
・申請後、通常1〜2週間程度で登記が反映されます。
2. 登記怠慢(登記懈怠)による過料制度
■過料の趣旨と法的根拠
会社法第976条では、変更すべき登記を期限内に申請しなかった場合、当該登記義務違反として代表者等に対して裁判所が過料を科すことができることが規定されています。上限は100万円以下です。
・科される主体:原則として会社ではなく、代表取締役等の個人に対して。
・過料の性質:刑罰ではなく行政罰(前科はつきません)。
・対象登記:役員変更のみならず、本店移転等他の変更登記も含みます。
■実務上の過料のポイント
・必ず科せられるわけではない
裁判所は登記遅延の事情(期間、経過状況等)を勘案して裁量的に過料の可否・額を決定します。
・過料の額の実情
法的上限は100万円ですが、実務上は数万円〜数十万円程度で落ち着くケースが多いとされます。ただし、遅延期間が長期にわたるほど高額になりやすいという実務感もあります。
・通知先とタイミング
裁判所から過料決定通知が代表者宛に送付されるため、会社ではなく個人に突然通知が届く場合があります。
■過料が通知された場合の基本的な対処
①通知内容の確認
過料額、対象となった内容を確認する。
②納付
指定期日までに納付する。
③異議申立て(可能なら)
事実誤認や不可抗力がある場合、一定の期間内に異議を申し立てる余地がありますが、単に「忘れていた」は認められにくいです。専門家(司法書士・弁護士)への相談は、過料の根拠や異議申立ての可否を検討する上で有益です。
会社法第976条では、変更すべき登記を期限内に申請しなかった場合、当該登記義務違反として代表者等に対して裁判所が過料を科すことができることが規定されています。上限は100万円以下です。
・科される主体:原則として会社ではなく、代表取締役等の個人に対して。
・過料の性質:刑罰ではなく行政罰(前科はつきません)。
・対象登記:役員変更のみならず、本店移転等他の変更登記も含みます。
■実務上の過料のポイント
・必ず科せられるわけではない
裁判所は登記遅延の事情(期間、経過状況等)を勘案して裁量的に過料の可否・額を決定します。
・過料の額の実情
法的上限は100万円ですが、実務上は数万円〜数十万円程度で落ち着くケースが多いとされます。ただし、遅延期間が長期にわたるほど高額になりやすいという実務感もあります。
・通知先とタイミング
裁判所から過料決定通知が代表者宛に送付されるため、会社ではなく個人に突然通知が届く場合があります。
■過料が通知された場合の基本的な対処
①通知内容の確認
過料額、対象となった内容を確認する。
②納付
指定期日までに納付する。
③異議申立て(可能なら)
事実誤認や不可抗力がある場合、一定の期間内に異議を申し立てる余地がありますが、単に「忘れていた」は認められにくいです。専門家(司法書士・弁護士)への相談は、過料の根拠や異議申立ての可否を検討する上で有益です。
3. 「みなし解散制度」とは(長期登記放置のリスク)
①みなし解散制度の概要
会社が長期間登記手続きを行っていない場合に、法務局(登記官)の職権で、会社を「解散したものとみなす」制度が設けられています(所謂「休眠会社等の整理作業」)。
・対象会社
株式会社:最後の登記から12年が経過している場合。
一般社団法人等は最後の登記から5年。
・みなし解散の手続き
∟法務大臣が官報で対象会社を公告。
∟法務局から会社本店宛に通知書が発送される。
∟通知日から通常2ヶ月以内に対応(登記申請または「事業を廃止していない」
旨の届出)をしないと、登記官の職権で解散登記がなされます。
②なぜ発生するのか
株式会社では、役員の任期は最長でも10年であるため、12年も登記がないということは理論上「変更登記がされていない=会社活動がない休眠状態」とされ、登記制度の信頼性維持の観点から整理対象になります。
③みなし解散後されてしまった場合の影響
登記簿に「解散登記」が実行されるため、対外的な信用が大きく低下し、銀行取引や許認可申請等に支障が出ることが想定されます。
解散登記は会社実態の消滅ではなく、あくまで登記上の扱いですが、実務上は会社継続のための別途登記手続き(後述)が必要になります。
会社が長期間登記手続きを行っていない場合に、法務局(登記官)の職権で、会社を「解散したものとみなす」制度が設けられています(所謂「休眠会社等の整理作業」)。
・対象会社
株式会社:最後の登記から12年が経過している場合。
一般社団法人等は最後の登記から5年。
・みなし解散の手続き
∟法務大臣が官報で対象会社を公告。
∟法務局から会社本店宛に通知書が発送される。
∟通知日から通常2ヶ月以内に対応(登記申請または「事業を廃止していない」
旨の届出)をしないと、登記官の職権で解散登記がなされます。
②なぜ発生するのか
株式会社では、役員の任期は最長でも10年であるため、12年も登記がないということは理論上「変更登記がされていない=会社活動がない休眠状態」とされ、登記制度の信頼性維持の観点から整理対象になります。
③みなし解散後されてしまった場合の影響
登記簿に「解散登記」が実行されるため、対外的な信用が大きく低下し、銀行取引や許認可申請等に支障が出ることが想定されます。
解散登記は会社実態の消滅ではなく、あくまで登記上の扱いですが、実務上は会社継続のための別途登記手続き(後述)が必要になります。
4. みなし解散への対処方法
①みなし解散通知を受け取った場合(まだ解散されていない場合)
すぐに対応して、下記対応を期間内に行うことで、みなし解散を回避できます。
「まだ事業を廃止していない旨の届出」または
未了の役員変更登記等を申請する。
②みなし解散登記が既にされた場合(登記簿上解散状態)
・会社継続の手続き
∟株式会社の場合:株主総会での特別決議を行い、「会社継続」を決議します。
∟継続決議に基づき、継続登記及び必要な役員変更登記を申請します。
・みなし解散後3年以内であれば会社の復活が可能ですが、期間を経過すると復活ができなくなる可能性があります。
・会社が解散しても、清算結了をするまでは法人格は消滅しませんので、法人税は課税し続けられます。
・みなし解散後10年を経過すると、登記簿が閉鎖される恐れがあります。これは、みなし解散後、10年が経過すると、登記官が強制的に登記を閉鎖できると法律で決められているためです。
ただし、職権閉鎖されても、清算結了が済んでいない旨の申告があった場合には、閉鎖された登記を復活することが可能です。
③会社を清算する場合
事業継続の意思がない場合は、正式に清算手続き(清算人選任・清算結了登記等)を進めることで、きちんと会社を廃業して、法律上・税務上のトラブルを避けることができます。
すぐに対応して、下記対応を期間内に行うことで、みなし解散を回避できます。
「まだ事業を廃止していない旨の届出」または
未了の役員変更登記等を申請する。
②みなし解散登記が既にされた場合(登記簿上解散状態)
・会社継続の手続き
∟株式会社の場合:株主総会での特別決議を行い、「会社継続」を決議します。
∟継続決議に基づき、継続登記及び必要な役員変更登記を申請します。
・みなし解散後3年以内であれば会社の復活が可能ですが、期間を経過すると復活ができなくなる可能性があります。
・会社が解散しても、清算結了をするまでは法人格は消滅しませんので、法人税は課税し続けられます。
・みなし解散後10年を経過すると、登記簿が閉鎖される恐れがあります。これは、みなし解散後、10年が経過すると、登記官が強制的に登記を閉鎖できると法律で決められているためです。
ただし、職権閉鎖されても、清算結了が済んでいない旨の申告があった場合には、閉鎖された登記を復活することが可能です。
③会社を清算する場合
事業継続の意思がない場合は、正式に清算手続き(清算人選任・清算結了登記等)を進めることで、きちんと会社を廃業して、法律上・税務上のトラブルを避けることができます。
5. ポイントまとめ(論点整理)
| 論点 | 内容の要点 |
|---|---|
| 役員変更登記義務 | 変更発生日から2週間以内に申請が必要。ただし遅れても受理される。 |
| 過料(登記懈怠) | 裁判所による裁量制裁。上限100万円以下、実務上は数万円〜数十万円が多い。 |
| みなし解散制度 | 最後の登記から12年経過した株式会社は法務局職権で解散扱いに。対応期日までに手続きを行えば回避可。 |
| 対処法(みなし解散通知前) | 未了の登記を速やかに行う。今後は適切に2週間以内の申請ルールを守る。 |
| 対処法(みなし解散通知後) | 期限内に継続届出や役員変更登記を申請する。みなし解散後は特別決議で復活可能。 |
| 継続できない場合 | 清算手続きを進めて清算結了登記を完了させる。 |





